皆様 いつも大変お世話になっております。
相続人間での遺産分割が難航し、未分割の状態で相続税の申告期限を迎えた場合、
民法の規定による相続分に従って相続税の申告をすることになります
(生命保険等のみなし相続財産は除く)。
しかし、遺言書があった場合の取り扱いは異なります。
遺言書によって相続する人は、未分割として申告することはできません。
例えば、遺言無効訴訟や遺留分減殺請求を受けている場合がこれに該当しますが、
遺言書は有効であるものとして申告することになります。
その後相続分の変動があれば、判決の確定したときから4カ月以内に更正の請求を行うこととなります。
「遺産分割が成立していない=法定相続分で申告」は、ケースによっては思わぬペナルティーを
払うことになります。
なお、遺言書は主に公正証書遺言と自筆証書遺言があります。
公正証書遺言が作成されていれば、公証人役場にて保管されておりますので、
申告前には必ず照会し、遺言の有無を確認することをお勧めします。