相続時精算課税は紛争の原因になるか?
書籍やセミナーでは「YES」といわれている。
理由は、多額の生前贈与が特別受益に該当し、法定相続分や遺留分を侵害するから。
はたして一般的にそうだろうか?
私自身、相続時精算課税を提案して実行することはあまり無いが、
すでに本制度を利用されていた方の相続税申告は何件も経験している。
しかし、紛争に至った件は1件もない。
なぜならそれが亡くなった方のご意思だったわけで、あとで「お兄ちゃんだけズルい」とか、
「その分は差し引いて今回はキッチリもらう」という貧しい発想は普通の人には無いし、
多少は思ったとしても、そんなこと第三者がいる前で恥ずかしくて言えないからだと思う。
「特別なことを普遍的なものとして演繹するなかれ」
どちらが特別でどちらが普遍的なことなのか?
いや、私のお客様やご紹介者様が「特別」で、素晴らしい方々なんですね。